【正確な手順が解かる】図解徹底解説!ハイエースのブレーキパッドを交換してみよう。知っておくだけでも損はない!!

ハイエース整備・カスタム
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みなさんこんにちは。ぱぱさくです。今回はハイエースおじさんです!!自分でできるハイエースの整備の一つ、ブレーキパッドの交換方法をご紹介します。

ブレーキパッドは「重要保安部品」のため、自分で交換するのは大変抵抗を感じる方も多いと思いますが(私もそうでした)、作業手順は大変短調で、簡単なため、正確な手順を知っていれば問題なく交換できます。

勿論、交換をカーショップなどで施工してもらう際にも、交換方法や、交換のタイミングを知っていれば、一方的な交換提案で無駄なパッド交換をしなくて済みますので、交換方法を知っているだけでも損はありません。

一度はブレーキパッドの交換方法を知って、自信がありましたらチャレンジしてみてくださいませ。特にタイヤ交換するタイミングで作業すると効率が良いのでタイヤ交換時にブレーキパッドの残量を確認してみて、残量が少なければ交換してみましょう。

タイヤの交換方法は下記コンテンツでご紹介していますのでご参照くださいませ。

初めてでもできるハイエースのタイヤ交換のポイント~車載工具で安全作業~
ハイエースのタイヤ交換する際の安全に作業するポイントを解説させていただきます。ハイエースは車重が2t近く有り、作業にも普通の車以上に危険が伴いますので万が一のことも考えて安全に作業する方法をご参照頂ければと思います。

なお、上記にも記載いたしましたが、ブレーキパッドは「重要保安部品」のためあくまでも、自己責任での作業をお願いいたします。

ブレーキパッドとは

ブレーキパッドはタイヤホイール内部のローター部に組み込まれている消耗部品であり、ローターを両側から挟み込むことで、ブレーキ効果を発揮するパーツです。

ローターを挟み込むために、ローターの内側と外側の2枚1組の組み合わせになっており、内側のブレーキパッドにはブレーキパッドが摩耗した際に交換時期を知らせるための警告音発生器具(パッドウェアラブルインジゲーター)が1つ装着されています。

ハイエースのブレーキパッドの外観写真
ブレーキパッドの外観

シムの役割

ブレーキパッドにはブレーキ時の鳴き防止用のシムが装着されています。ハイエースの純正の場合、下の写真のように2枚にシムで構成されています。

ブレーキングはキャリパーとキャリパー内のシリンダーで挟み込んでブレーキング効果を発揮しますが、そのブレーキング動作時にパッドとローターが触れたことによる接触振動がローター本体で増幅され、振動音が発生してしまいます。

シム(鳴き止めシム)はこの際の接触振動を軽減させるための装置になります。

ハイエースのブレーキパッドとシムの構造写真
ブレーキパッドとシムの構造

シム用グリースの役割

グリースはシムとブレーキパッドとの間に干渉膜を形成し、密着させることでローターにパッドが触れた際の接触振動を抑える効果がありますので、必ず塗布しましょう。塗らないと鳴きは発生するようです。

塗布する箇所はシムが2枚の場合は下記部分にグリースを塗布しましょう。基本的には金属同士が接触する部分に塗布します。

  • パッド側シムの両面
  • キャリパー側シムのキャリパーが接触する部分
  • シリンダー側シムのシリンダーが接触する部分
  • サポートプレートが接触する部分
ブレーキパッドのグリースを塗布する部分の写真
グリースを塗布する部分
ブレーキパッドのグリースを塗布する部分のイメージ図
グリースの塗布部のイメージ図”DIXCELのホームページhttps://www.dixcel.co.jp/subcontent/others/grease.htmlより引用”

ブレーキパッドの交換時期

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パッドの厚みで確認する

一番オーソドックスな方法がブレーキパッドの厚みを確認する方法です。厚みの確認方法はタイヤをホイールごと外して、キャリパーの点検窓からブレーキパッドの残量厚みを確認することができます。

下の写真は交換後のパッドの厚みを見ておりますが、交換後のため十分な厚みがあります。

キャリパーの点検窓からのブレーキパッドの残量を確認する写真
キャリパーの点検窓からのブレーキパッドの残量確認

ブレーキパッドの厚みは新品ですとメーカーにもよりますが10mm程度の場合が多いです。交換の目安の厚み残量は3mm程度になった時点です。残量が2mmでしたら直ちに交換しましょう。

ブレーキパッドの中央には溝が入っておりますが、新品でしたら溝までの厚みが6mm、溝がない部分は4mmなのでこの厚みを参考に、ブレーキパッドの残量を確認してみてください。

新品のブレーキパッドの厚みを計測している写真
新品のブレーキパッドの厚みを計測
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音で確認する

ブレーキパッドには交換時期をお知らせするパッドウェアインジゲータがほとんどもので装着されており、このインジゲーターがキィーキィーと耳障りな音を鳴らして、ブレーキパッドの交換時期をお知らせしてくれます。

この音が鳴り出したら交換しましょう。

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走行距離で確認する

走り方にもよりますが、ブレーキパッドは大凡1万kmで1mm程度減りますので、7000~8000kmで交換するのも目安です。

市街地での走行ではストップアンドゴーでブレーキをかける機会が多くなるため、ブレーキパッドが減りやすく、田舎道や高速道路中心ですとその逆で減りにくくなります。

私の場合は田舎道中心のため10万km毎に交換しておりますよ。

DIXCELのブレーキパッドについて

今回、純正のブレーキパッドには交換せずDIXCELのブレーキパッドに交換しました~。純正のブレーキパッド(04465-26421)は4枚で9200円ですが、DIXCELのブレーキパッド(ECtype / EXTRA Cruise)は4枚で7200円。価格面では4枚で2500円程度のものもありますが、DIXCELは純正よりも安価ですが下記のメリットがあり交換することにしましたよ。

  • ノーマルパッドよりワンランク上の制動力と耐摩耗性(寿命)
  • 鳴きが少なく快適!また、ローターへの負担も少ないので経済的
  • スコーチ(パッド表面焼付)により初期なじみも抜群
  • ノーマルパッドと同様に、「機械式センサー」装着済
  • 専用の高性能シムが付属している

DIXCELホームページより引用https://www.dixcel.co.jp/pad/pad_ec.html

ブレーキパッド交換材料

  • ブレーキパッド
  • グリース
  • ブレーキピストンツール
  • レンチ(14mm、17mm)
ブレーキパッドを交換する材料の写真、グリース、ブレーキパッド、ブレーキピストンツール
ブレーキパッドを交換する材料

ブレーキパッド交換方法

ブレーキパッドは「重要保安部品」のため基本的には専門業者にお願いすることをおすすめしますが、交換する知識だけでも知っていて損はないため、下記にご紹介しますね。自分で交換される際は自己責任でお願いいたします。

ブレーキオイルの残量確認

ブレーキパッドが減っている際は、ブレーキオイルのリザーバータンクの残量が減っているはずですので、念のため残量を確認しましょう。

ブレーキオイルリザーバータンクのオイル残量確認

キャリパーボルトの取り外し

キャリパーを固定しているボルトを17mmスパナと14mmレンチを使って取り外します。ボルトは緩めるだけでなく完全に取り外しましょう。

キャリパーの固定ボルトを取り外している写真 キャリパーと17mmスパナ、14mmレンチの写真
キャリパーの固定ボルトの取り外し

ブレーキパッドの取り外し

キャリパーを持ち上げるとブレーキパッドが見えますので、ブレーキパッドを手前に引き出して、取り外します。この際に、サポートプレートを取り外す必要はありませんので、これはそのままにしておきます。

キャリパーは重く、下に下がってしまうので針金や紐で固定しておくのが良いです。

ブレーキパッドを取り外している写真
ブレーキパッドの取り外し

シムの分解

純正のブレーキパッドには鳴き止め用のシムが2枚付属していますので、シムを取り外します。

ブレーキパッドのシムを分解した写真
ブレーキパッドのシムの分解

シムを交換用の新しいブレーキパッドに再利用する場合は、パーツクリーナーで洗浄してから使用しましょう。今回、私の場合は交換用のブレーキパッドにはDIXCELのブレーキパッドを選択しましたが、専用のシムが付属しているので再利用はしません。

パーツクリーナーでのしむのクリーニングしている写真
シムのクリーニング

シムのグリースの塗布

シムに鳴き止め用のグリースを塗布します。DIXCELのブレーキパッドには専用のグリース5mLが付属しているため別途購入する必要はありませんのでご心配なく。

DIXCELの専用グリース

詳しくは下記サイトよりご確認くださいませ。

ブレーキパッド グリース
ディクセルのその他の商品【ブレーキパッド グリース(PG101)】の特徴:ブレーキパッドのバックプレート等に塗布することによりブレーキの鳴きが抑えられ、ピストンシール、ブーツなどの保護が可能です。

塗布する場所は上記にも記載しておりまが、下記記載の金属同士が接触する部分に万遍なく塗布します。

  • パッド側シムの両面
  • キャリパー側シムのキャリパーが接触する部分
  • シリンダー側シムのシリンダーが接触する部分
  • サポートプレートが接触する部分
ブレーキパッドシムへのグリースを塗布する写真
グリースの塗布

シムの取り付け

シムにグリースを塗布したら、ブレーキパッド本体にシムを取り付けます。シムには爪が3箇所ついていますので、この爪を使ってパチンとブレーキパッド本体に取り付けます。

ちなみに今回使用しました「DIXCEL」のブレーキパッドに付属のシムは1枚のみの構成のためこの1枚だけを取り付けますが、純正のシムは2枚ありますので取り付ける順番を間違えないよう取り付けてください。

シムをブレーキパッドに取り付ける写真
シムのブレーキパッドへの取り付け

ブレーキパッドは内側と外側の2箇所に装着されていますので、2つ同じ作業をしてください。

シリンダーの押し戻し

ブレーキパッドが減った状態でのシリンダーは手前に出っ張ているので、厚みが増えた新しいブレーキパッドは元の場所に入れることができません。

シリンダーを押し戻すには手では戻らないため、専用のピストンツールを使うか、F型クランプ若しくはC型クランプを使って押し戻す必要があります。専用のピストンツールでも1500円程度ですので、専用のツールを使ったほうがやりやすいです。

ピストンツールを使ったシリンダーのお押し戻し作業の様子
シリンダーの押し戻し作業

ブレーキパッドの装着

シムを装着したブレーキパッドをキャリパー内のサポートプレート部に装着します。内側は見にくいのですが、内側も忘れずに装着します。その際に内側のパッドにはパッドウェアインジゲーターを装着しましょう。

キャリパーへのブレーキパッドを装着する写真
ブレーキパッドの装着

キャリパーを元に戻すときは、シリンダー位置を調整した影響でボトルの差し込み口の位置が合わなくなるため、ボルトの差し込み口を押し戻した状態でキャリパーを戻します。

キャリパーのボルトの差し込み口位置を調整する写真
キャリパーのボルトの差し込み口位置の調整

パッドとローターの接触位置の調整

先程、シリンダーの位置を調整したため、ブレーキパッドがローターに接触していないため、この状態ではブレーキが効かないので、パッドの位置をローターに接触するように調整する必要があります。

ブレーキパッドがロータに接していない写真
ブレーキパッドがローターに接していない

調整方法は、ブレーキを何回か踏み続けてブレーキパッドがローターに接触することを確認します。

ブレーキパッドの位置を調整したあとの写真
調整後のブレーキパッドの位置

ブレーキオイル量の確認

ブレーキパッドを交換しますとリザーバータンクのオイル量が増加しますので溢れないか、確認しましょう。溢れそうな時はオイルを吸い出します。

ブレーキパッド交換後のブレーキオイル量の確認の写真
リザーバータンクのオイル残量の確認

ブレーキの効き具合確認

実際に問題なくブレーキが効くか、安全な場所で確認します。徐行しながら何回かブレーキを踏んでみてブレーキング時の制動に違和感がないか確認します。

少しでも違和感を感じたら、レッカーサービス等でお近くの整備工場で見てもらうことをお勧めします。

くれぐれも、いきなりフルスピードで走行しないでくださいね。

交換できるのは自分の車のみ

重要保安部品であるブレーキパッドは法律で自分の車でしか交換できませんので、決して他人の車のブレーキパッドを交換しないようにご注意くだいさいね。

たとえ、整備資格をお持ちでも他人の車のブレーキパッドの交換は認定整備工場でしか実施できません。

ブレーキパッド交換のまとめ

今回はハイエースのブレーキパッドの交換方法をご紹介させていただきましたが、作業手順自体は短調で簡単ですが、ブレーキパッドは重要保安部品になり、命に関わる重要なパーツになりますので、整備工場での交換をおすすめしますが、交換の方法を知るだけでも、交換のタイミングや、交換の提案に対する判断をしやすくなるため、一度は本コンテンツをご覧いただき、楽しいカーライフの一助になりますと幸いです。

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