みなさんこんにちは。ぱぱさくです。どうもです。私事で恐縮ですが最近、サイト名を「ぱぱさく」から「ぱぱさく工房」に変更いたしました~。元々、DIYお父さんのための防音室の製作や、DIYのアイデアを発信しようかと思い、このサイト名にしていましたが、もう少し、モノ創りの情報発信に力を入れていこうかと思い、”工房”を追加しました。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
さて、そんなわけで今回も治具を製作します。木工作業においては、直角の精度を出すのは重要な工程ですが、これが意外と至難の技です。直角を出すための便利な治具、コーナクランプが市販されており、中華製のものでは4つセットで1000円程度で購入できまが、この市販品を使っても完璧な直角を出すのは大変です(原因は後ほどご説明)。
てなわけで、市販品がダメなら、自作するしかないでしょう♪今回はたったの400円で製作できる絶対にズレない高精度なコーナークランプ治具を自作します。直角の精度に苦戦しているDIYお父さんは是非ご参照いただけますと幸いです☆
Table of Contents
市販のコーナークランプ
この中華製のコーナークランプは安くて便利ではありますが、精度を出すには今一つです。コーナー部分の直角はしっかりと精度が出ているのですが、クランプを締め上げた時にどうしてもクランプバーが斜めにズレてしまいます。参考価格:1200円4個セット
弱く締めるればズレないのですが、ビス止めする際に、接合部がズレてしまい、思う位置に接合できません。何回も何回も締め直してやっと直角を出すことができますが、思うようにはいきません。。。
100均のコーナークランプもありますがこれは特にダメダメ《゚Д゚》。クランプ力が弱くしっかり止まらないです。ズレまくり。簡易な感じで使用するには安くて良いかもしれませんが。。。
コーナークランプ治具の材料
- 12mm合板(端材)300×300mmで買っても100円程度
- ノブスター8mm 2個 150円×2
- コの字クランプ 51×69mm 100円
コーナークランプ治具を自作する工具
- 丸鋸
- ジグソー
- 電動ドリル
コーナークランプ本体の製作方法
合板のカット
合板を自作したいクランプの大きさにカットします。今回は150mmの大きさのクランプを2種類自作しますので、300mm角の合板であれば4等分します。
合板のカットは丸鋸で行います。丸鋸を使う際は、是非自作丸鋸ガイドを使用してくだいさいね。製作方法は下記コンテンツにてご紹介しております。
合板の四つ角の直角の精度が大事ですので、差金でしっかりと確認します。
合板の張り合わせ
コーナークランプ治具の精度を出すため、合板を2枚重ねて厚みを出します。張り合わせは木工用ボンドで貼り合わせます。
木工用ボンドを貼り合わせ面に塗布したら、クランプでしっかり固定して貼り合わせます。
無事に張り合わせることができました。
治具設計図面の下書き
今回は1つの型から「タイプA」及び「タイプB」2つの形状を自作します。メインはタイプAですが、テスト的に形状の異なるタイプBも設計してみました。
タイプAは2種類のクランプ(ハンドクランプ、ノブスター)で固定し、絶対に直角がズレない設計になっております。幅30mmの直線部分がハンドクランプでの固定、r:4mmのホール部分がノブスターでの固定となります。
タイプBはハンドクランプのみで簡易的に固定するタイプになります。
大きさは1辺が150mmとしており、中華製の市販品が1辺100mm程度ですので、大きさとしては十分ではないでしょうか。
また、小さな部材を固定する際はr:12mmのホール部分を用いて固定できるよう、多機能性にしております。
コーナークランプ治具本体の加工
ここからは本体部分を下書き図面に沿って、ひたすら加工していきます。
加工のポイントはカットする前に、穴あけする部分を先に加工しましょう。
先ずは、タイプBの長方形のホールを加工します。ルーターがあれば、一発で加工できるのですが、トリマーしか手持ちがないので、先にホールの端部分を10mmドリルドライバーで穴あけします。
下穴を開けた部分をガイドを使って、トリマーで加工していきます。
私はryobiのトリマーを使っています。参考価格13400円(20本ビットセット付き)
2箇所ある、円形のホール部分は24mmφのホールソーで加工していきます。ホールソーはトルクのある振動ドリルを使うとスムーズです。私はこれもまたryobiのドリルを使っています。参考価格: 9600円
ホールソーの基本ですが、表側から裏側にかけて一気に貫通させるのではなく、ある程度表側から掘り下げたら、裏返して、裏側から貫通させましょう。切り口が綺麗仕上がります。
タイプAのノブスターを固定する8mmφのクランプ止めホールをドリルドライバーで加工します。こちらの穴はノブスターを固定する際の精度に影響しますので垂直な穴を開ける必要があります。
本来はボール盤があれば良いのですが、当方の工房(防音室)は日本一狭い工房ですので、省スペース化のためスターエムのドリルスタンドを用いて加工します。参考価格:5600円
ホール部分が全て加工できましたらジグソーで半分にカットします。本当は丸鋸でカットしたほうが綺麗にカットできますが、部材の大きさが小さすぎて、今回は丸鋸が使えませんでした。。私のジグソーはmakitaです。こちらはダイヤルで回転数を調整できますので便利です。参考価格:9700円
半分にカットできましたら、ジグソーを使って下書き通りにアウトラインをカットしていきます。
R部分のカットは難しいのですが、ジグソーのテール部分をスライドさせながらゆっくりカットしていくと上手くカットできます。
アウトラインが取れましたら、ベルトサンダーを使ってエッジ部分を面取り加工し、仕上げます。ベルトサンダーは多彩な作業ができますので大変便利です。ryobiベルトサンダー、参考価格:22800円
エッジ部分を面取りしましたら、本体の完成です。何だか、エイみたいな形ですね(笑)。若しくはステルス爆撃機のような。。。
クランプガイドの製作
クランプガイドはノブスターと対象物を挟む際に使用する治具になります。安定して挟み込むために、少し厚みのある部材が良いです。私は、12mm合板の端材を2枚重ねて自作しました。
適当な大きさにカットして、木工用ボンドで張り合わせ、ハンドクランプで固定します。
合板が貼り合わせできたら、20×30mmの大きさにカットします。私はジグソーでカットしました。また、クランプバーを通すための8mmのホールを加工します。
エッジが立っていると引っ掛かりが出たりして使いにくいので、最後にトリマーで丸めます。
クランプバーはL字型のものがあれば良かったのですが、コの字しかなかったので、コの字をグラインダーで2分割して無理やりL字に加工しました。
絶対にズレないコーナークランプの完成
クランプガイドとノブスターとL字クランプを合体して、コーナークランプ治具に装着しました。うん、イメージ通り!!
コーナークランプジグの使用時の精度確認
実際の使用時の精度を確認します。ノブスターのみでしっかりと締め上げた場合ですが、直角の精度はばっちりです!!無理に力を加えても、ノブスターでしっかり固定されておりますので、全くずれることはありません。
コーナークランプ治具の使い方バリエーション
今回はタイプA、タイプBの2種類のコーナークランプを自作しましたが、タイプAはノブスターで対象物を固定することで、高い直角の精度が出ますが、簡易的にハンドクランプのみでも固定できますし、より、高精度の固定をするのであれば、ノブスターとハンドクランプの両方を使用しても良いです。
なお、タイプBはハンドクランプのみで簡易的に固定するタイプになります。タイプA、タイプBのいずれも、小さな部材を固定する際は、円形部を使って固定することもできます。
絶対にズレないコーナークランプ治具の自作まとめ
みなさん絶対にズレないコーナークランプ治具の自作方法は如何だったでしょうか。ノブスターが少し高いのでお値段的には、中華製とそれほど大差はありませんが、精度は格段に向上します。
絶対に直角がズレないようにするポイントは、
- ハンドクランプで簡易に固定するのではなく、ノブスターでしっかりと固定すること
- クランプガイドは厚めに設計する
- コーナー部の直角精度は拘る
上記ポイントに留意して製作頂ければ、間違いなく「絶対にズレないコーナークランプ治具」が自作できます。本コンテンツが皆様のDIYライフの一助になりますと幸いです☆
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